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節分には豆まき
子どものころ、節分の日に豆まきをしていた方は多いでしょう。
わたしも小学校低学年までは、鬼の面をつけて「鬼は外」などとやっていました。
うちでは家で炒った大豆をまいていましたが、80年代には豆まき用にさまざまな商品が販売されるようになっていった記憶があります。
ですがそのころには豆まきなどやらなくなっており、節分のことはすっかり忘れていました。
突然恵方巻が登場
ところが2000年代前半のことです。
節分に実家に行くと、両親が当然のように「恵方巻を買わないと」と言っているのです。
わたしは東京で育ちましたが、うちでも学校などでも「恵方巻」は、聞いたことも食べたこともありませんでした。
聞いてみると、福岡出身の母も、広島出身の父も、子どものころ節分に食べたことはないと言います。
いつから恵方巻が?
そこでいつから食べられるようになったのか調べてみると、起源については諸説あるものの80年代に関西のコンビニチェーンから始まり、98年にセブンイレブンが全国販売したのをきっかけに広まったとされています。
せいぜい今世紀になってからの習慣なのです。
新しい習慣ができきて、それが「伝統」になっていくこと自体は何の問題もありません。
ですがそこに商業主義がからんで、大量の食品ロスを出すとなると話は別です。
大量の食品ロスを生む
スーパーやコンビニなどでは、節分の恵方巻需要を見込んで生産拠点で大量生産します。
ですがその前にも、新商品の開発やチラシの撮影のためにたくさんの恵方巻を作り、その時点からロスが発生します。
恵方巻はそもそも消費期限が短い上に、その日限りの商品なので翌日以降にはほとんど売れなくなります。
予約販売方式にしても、大手チェーンでは当日の購入者を見込んで多めに生産するので当然ロスが出ます。
そこで大量廃棄が起こるのです。
食品ロスを減らすには
食品ロスを減らすことが世界中の課題となる中で、毎年大量の食品を廃棄する習慣を漫然と続けるのは無責任ではないでしょうか。
わたし自身は、こういう商戦には乗らないというのをポリシーにしています。
そもそも、巻きずし自体が嫌いなので乗りようがないのですが。
節分は、恵方巻を食べる代わりに食品ロスについて考える日にしたいと思っています。
どうしても食べたい方は、家でヴィーガン恵方巻を手作りしてみてはどうでしょう。
家で巻こう
わたし自身は作らないのでレシピも写真もありませんが、ヴィーガナイズするアイデアはあります。
- 酢飯の砂糖は「てんさい糖」を使う。
卵のかわりにヴィーガン卵焼きを入れる。
(木綿豆腐150g、ターメリック小さじ1/4、片栗粉大さじ1、塩少々) - テンペ、納豆、大豆ミンチなどを味付けして具にする。
消費行動に責任を
食べ残しのように家庭から出る食品ロスを減らすことも大事ですが、それとともに食品製造会社から出る食品ロスも減らすように、消費行動に気を付けたいものです。
とくにクリスマス、正月、節分などは、自分で作れる範囲にしたり、近所の小規模飲食店予約するなどの工夫をするといいと思います。