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塩を摂らなくて大丈夫?

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ホールフードプラントベース食とは

ホールフードプラントベース食は、未加工の植物性食品を最大限に増やし、加工食品や動物性食品の摂取を最小限にする食事法です。
そして、ナトリウム、砂糖、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸、コレステロールのような健康に悪い成分を含む食品を最小限に抑えます。
今回はその中のナトリウムについてまとめてみます。

ナトリウムの作用

ナトリウムは人間の体にとってなくてはならないものです。
ですが現代では、その過剰摂取がさまざまな疾患を引き起こすということで問題になっています。
そこで減塩の必要性が叫ばれるようになったのですが、どの程度が過剰か、どの程度減らしたらいいかについてはさまざまな見解があります。

こういうときには、栄養学や医学などの分野でなされている多くの研究の成果を参考にするのがベストです。
それが最も反映されているのが、世界的な公的機関が公表している見解です。

「減塩に関するファクトシート」

内閣府の食品安全委員会のホームページで、WHO「減塩に関するファクトシート」(2016年)が公開されています。

ここでは、ナトリウムの過剰摂取とカリウムの摂取不足が、高血圧の原因となり、心疾患及び脳卒中のリスクを高めることが指摘されています。

どのぐらいがナトリウムの過剰摂取にあたるかというと、ナトリウムで1日に2g、食塩換算で1日に5g以上です。

成人の塩分摂取量を1日5g未満に抑えておくと、血圧及び循環器疾患、脳卒中、冠動脈性心臓発作のリスク低減に役立ちます。

興味深いのは「減塩に関する誤解」という項目です。
「蒸し暑い日に汗をかいたら食事にもっと塩分が必要」というのは誤解で、「汗をかいても塩分はほとんど失われないので余分な塩分を摂取する必要はない。水をたくさん摂取することは重要」と書かれています。

また、「多くの国々では、食事中の塩分の約80%が加工食品由来である」こと、「一度減塩に慣れれば、より食品を楽しみ、より広範囲の風味に気付く」ことも指摘されています。

そして重要なのは次の点です。
「減塩は健康に悪い」と言われることがあるが、
「多くの日常食品に塩分が含まれているので、塩分不足になることは非常に難しい」。

ナトリウム摂取量については、このWHOのファクトシートに基づいて判断することが大事で、実際、SOSフリー(塩、オイル、砂糖なし)ホールフードプラントベース食を推奨するドクターたちもそうしています。

ナトリウム摂取量の目安

日本人の平均塩分摂取量は、2018年で女性9.3g、男性11gなので(『国民健康・栄養調査』)、半分に減らす必要があるということです。
ちなみに食塩5gというのは、小さじ1杯程度です。

では最低限の摂取量はどれぐらいかと言うと、WHOのガイドライン(2012)では1日200~500mg(食塩にして0.5~1.2g)とされています。

ナトリウムは野菜や穀類、豆類などの植物性食品にも含まれていますし、水道水にも含まれています。
わたしたちが通常使っている精製塩という形で食べ物に加えなくても、通常の生活で不足することはないのです。

他方で、市販の加工食品や調味料には大量の塩が使われているので、可能な限り避けます。
だしやブイヨンなどはもちろんのこと、「減塩」商品にも塩が含まれています。

塩を1日に小さじ1杯程度にするというのはこれらにすでに含まれている塩にさらに追加するという意味ではないことに注意が必要です。
1日に摂取する食品すべての塩分量を合算して5g未満ということなので、市販食品を使うときはナトリウム量をいちいち確認することが必要です。

食塩を料理に加える必要はない

わたし自身は調味料を含め、加工食品はほぼゼロに近いです。
それでもたまに、全粒ライ麦パンやクリスプブレッドを食べます。
それぞれの1食あたりのナトリウム量は185mg、70mgで、それ以外にも野菜や豆類などを食べるのですぐに下限をクリアします。

このように見てくると、食塩を食事に加える必要は全くないと感じます。塩なしの味には思ったよりもすぐに慣れるので、まずは1食から試してみてください。
どうしても塩味が欲しいときには、味噌を小さじ1/4程度(ナトリウム56mg)加えるといいです。

高血圧、心疾患、脳卒中などのリスクを減らして健康に暮らすためには、植物性食品のみを食べるというヴィーガンの食事に加えて、ホールフードとSOSフリーも必要です。

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