ビタミンB12はヴィーガンの食事をしていて最も不足しがちな栄養素です。
サプリメントやB12強化食品を摂取することなしにその必要量を満たすのは困難です。
せっかくヴィーガンになっても、健康を損なってしまっては続けていくことができません。
そこで今回は、B12について徹底的に解説します。
目次
B12の働き
B12は次のような、生命活動にとって非常に重要な働きをします。
- 赤血球を作りだす
- 脳や末梢神経を保護する
- 人のDNAを合成する
- 体にエネルギーを供給する
不足すると
必要量は微量ですが、不足すると次のような深刻な結果を引き起こします。
- 平衡感覚障害
- 認知機能の低下
- 記憶力の低下
- 悪性貧血
こうした症状はすぐには現れません。
現れるまでに5年から10年かかるので注意が必要です。
では、どれぐらい摂れば十分なのでしょうか。
1日の必要量
1日の必要量は年齢によって異なりまた、国によって若干幅があります。
厚労省「日本人の食事摂取基準」(2015年版)によれば以下の通りです。
- 生後5ヶ月まで:0.4 ㎍
- 生後6〜11ヶ月:0.5 ㎍
- 1〜2歳:0.9 ㎍
- 3〜5歳:1.0 ㎍
- 6~7歳:1.3 ㎍
- 8~9歳:1.5 ㎍
- 10~11歳:1.8 ㎍
- 12〜14歳:2.3 ㎍
- 15〜17歳:2.5 ㎍
- 18歳以上:2.4 ㎍
- 妊娠している場合:+ 0.4 ㎍
- 授乳中:+ 0.8 ㎍
どんなものに含まれている?
B12は魚介類や動物性食品に多く含まれています。
植物性食品では海苔に含まれていますが、生理的に有効なB12を含んでいるのはアオノリ、アマノリ、クロレラです。
アマノリは焼き海苔の原料に使われており、焼き海苔100gあたり57.6㎍のB12が含まれています。
理論的には焼き海苔1枚3gを2枚近く食べれば、1日の必要量は満たされることになります。
ですが残念ながら、動物性食品を一切食べないヴィーガンが焼き海苔をB12の供給源にして問題が生じないかどうかについては検証されていません。
現在までのところ十分なB12を得るための唯一の信頼できる方法は、サプリメントを摂るかまたはB12強化食品を食べることです。
B12の摂り方
イギリスのヴィーガンソサイエティは次のうちのいずれかの方法を推奨しています。
- 1日に2〜3回B12強化食品を食べて、合計3㎍以上のB12を摂取する。
- または1日1回、10㎍以上のB12サプリメントを摂る。
- または毎週1回、B12サプリメントから最低2000㎍を摂取する。
B12強化食品とは
B12強化食品は、海外ではシリアルや植物性ミルクなどいろいろありますが、日本ではニュートリショナルイーストぐらいしか入手できません。
製品によって含有量が違うので、よく表示を確認することが大切です。
おすすめはKALニュートリショナルイーストです。
後味が苦くなくておいしいです。
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その製品では、1日あたり大さじ1程度を2~3回に分けて摂ればいいでしょう。
B12サプリの場合
動物性原料が使われておらず、動物実験をしていないヴィーガンサプリを選びます。
できればヴィーガンサプリだけを製造している会社のものを選びたいですよね。
DEVAはヴィーガンソサイエティにも認証されており、B12サプリやヴィーガン用マルチビタミンなどを製造しています。
DEVAのB12サプリは、iherbで購入できます。
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この製品には、1粒あたりB12が1000㎍含まれているので、1週間に1回、2粒飲む必要があります。
分量について
1日3回の場合、1日1回の場合、1週間に1回の場合でどんどん量が多くなっていることに気づいたでしょうか?
これは、B12の使用頻度が少ないほど吸収されにくくなるため、目的の吸収量を得るために必要な総量が多くなるからです。
多すぎるのではないかと心配しないでください。
それに、B12は水溶性ビタミンなので、過剰に摂取した分は排出されます。
サプリで摂ろう!
B12強化食品とB12サプリメントだけが、健康を維持することができる信頼性の高いB12の供給源であると証明されています。
ニュートリショナルイーストを毎日数回摂るのもいいですが、最も実践しやすいのはサプリではないでしょうか。
とくに50歳以上の人は確実に摂りましょう。
というのは加齢とともに、食品中に天然に含まれるビタミンB12を吸収するための胃酸が十分に分泌されなくなるからです。
サプリだと、高齢者もビタミンB12を十分吸収できます。