ポタージュというと、日本では小麦粉でとろみをつけたスープを指します。
ですがフランス語でポタージュは、昔ながらの郷土料理以外のスープ全般を言います。
実際レシピを検索すると、日本で言う野菜スープのようなものも出てきます。
日本のポタージュタイプのドロッとしたものでも、家庭料理では小麦粉を炒めてとろみをつけるレシピはほとんどなく、野菜をミキサーにかけるものが大多数です。
市販のブイヨンも必ずしも使われていません。
わたしもここはフランス式に、ブイヨンも小麦粉も使わずに、野菜のうまみと塩だけのシンプルなポタージュを紹介します。
わたし自身も基本的にずっとこのやり方で「ポタージュ」を作っていましたが、簡単で野菜のうまみをそのまま味わえるので飽きが来ません。
野菜のスープやシチューにはブイヨンが必要という考え方を変えて、シンプルな味を試してみてください。
「だし」や「うまみ」のきつい味に慣れた舌には物足りなく感じるかもしれませんが、続けているとデリケートな味覚が戻ってくるのがわかります。
余計なものを加えれば加えるほど環境にも動物にも負荷がかかるので、エシカルな食のためにはシンプルがベストです。
フランス風にんじんポタージュ
準備5分 調理20分
材料(2人前)
- にんじん 200g
- セロリ 50g
- 玉ねぎ 40g
- トマト 中半分
- オリーブオイル 小さじ1
- エルブ・ド・プロバンス(ミックスハーブ)一つまみ
- 塩 小さじ2分の1
- こしょう 少々
- パセリ
準備
野菜をよく洗って玉ねぎ薄切り、残りはさいの目に切る。
手順
- 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎを香りが出るまで炒める。
- セロリとにんじんを加え、2分ほど炒める。
- トマトとハーブを加え、材料が浸るぐらいの水を加えてふたをして20分煮る(途中で水分がなくなったら少しずつ足す)。
- フードプロセッサーにかけてなめらかなムースにする。
- 鍋に戻して火にかけ、好みの濃度になるように水を加え、かき混ぜながら温める。
- 沸騰したら塩こしょうして火を止める。
- スープ皿に盛り付け、パセリを散らす。
メモ
- 水の分量が多すぎると薄くなるので控えめに加えてください。少しドロッとしているぐらいがおいしいです。
- 皿に盛ってから豆乳ヨーグルト大さじ1を加えると、また味に変化がでます。
献立のヒント
全粒分のパンにヴィーガンクリームチーズや豆腐ディップなどを添えて、朝食や昼食にどうぞ。